FAAドローンパイロット資格合格体験記
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FAA(米国連邦航空局)ドローン・パイロット・ライセンス取得体験記
この度、米国運輸省連邦航空局Federal Aviation Administration (以下FAA)の商業利用ドローンライセンスを取得したので私の体験談をお伝えしたいと思います。世界的な観光地でもあるここハワイではYouTuberやCMや映画などの撮影でドローンを飛ばす人が多くいます。しかし、基本的に商業利用でドローンを飛ばす際にはFAAの国家資格を取得しなくてはなりません。
目次
・FAAドローンライセンスって何?
・各種業界で需要があるドローンライセンス保持者
・日本人が取得することのメリットは?
・テストの申込手順
・受験勉強について
・受験当日について
・試験合格後どうするの?
FAAドローンライセンスって何?
2016年8月29日(現地時間)から、FAA連邦航空局、 (Federal Aviation Administrationーアメリカでは航空機に関するすべてがこのFAAによって管理されていてドローンの免許もこちらで発行されています)は小型ドローンの商業利用に関する規則(14 CFR part 107)を施行されました。商業用にドローンを飛行させる場合に必須のアメリカ国家資格です。仕事で使う予定があり、私もこの資格を最近取得しました。その経験を基に、FAAの法律とはどういうものか、取得のためのプロセスなどを簡単ですがお伝えできればと思います。本記事は初めてFAAのライセンスを取得される方向けに記述しています。ちなみに趣味で飛行させる場合は、特にライセンスは必要なく、機体の登録だけで手続き上は飛行することができます。
各種業界で需要があるドローンライセンス保持者
ドローンは無限大の可能性を秘めており、その用途の一例は以下となります。
・TV、CM、映画撮影
・デリバリー
・測量
・農業
・不動産会社
・建設現場の進捗モニタリング
・犯罪現場のマッピング
・探索救援活動
・自然災害対応
・保険料調査
・インフラ検査(橋梁、パイプライン、送電塔、鉄道など)
日本人が取得することのメリットは?
日本人の場合、この免許を取得した=アメリカでドローンを使ったビジネスができるわけではない事に注意して下さい。この免許とアメリカで働くということは別問題で、アメリカ市民権あるいは就労ビザが無いと、収入を得ることは禁止されています。そう考えるとアメリカでドローン免許を取得することの意義は何か?となりますが、航空力学や空域、空港管制などの基礎知識は万国共通でしかも英語がベースになるので、勉強になることが多いと言えます。
テストの申し込み手順
1)テストの概要をチェックする
https://www.faa.gov/uas/commercial_operators/become_a_drone_pilot
2)テストセンターの予約をとる
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行きやすい場所をリストから探し、コンタクトをとる
https://faa.psiexams.com/faa/login -
IDの準備(パスポートや国際免許証)
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受験料が$175とやたらと高いので失敗は許されません。自分が絶対に自信がある日時に予約を取ることをお勧めします(試験準備とか朝寝坊しないとか)
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受験時に身分証明書を2つ持っていく必要があります。パスポートと国際運転免許などで良いと思います
受験勉強について
色々なテキストやサプリメントの別冊、アンチョコシートを買いましたが、一番しっくりきたのはASAが発刊しているRemote Pilot 2024 Test Prep でした。こちらには過去問とその解答だけでなく、各科目の解説も書いてあり、実際の試験で使用されるAirman Knowledge Testing Supplement for Sport Pilot, Recreational Pilot, Remote Pilot, and Private Pilot 2023という図や地図の掲載された別冊が本の後半についているので、これだけ別途買い求める必要がなく便利でした。正直言って、これ一冊あれば十分だと思います。
↑一番重宝した教本。これはテキスト・問題集・参照図集がセットになった本
Remote Pilot 2024 Test Prep (ASA) $18
私はこれを一通り読破し、問題を解いていきました。といっても別冊の部分を除くと100ページ前後で問題も362問なので、1日1時間くらい勉強して1週間弱で出来ます。これを3回繰り返ししました。またASAのオンライン模擬試験(60問)を5回受けられるので、そちらでも100点が取れるように繰り返し解きました。実際の試験の合格ラインは60問中、70%以上の正答率。問題は4択式。制限時間は2時間です。出題は分野は以下です。
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Regulations
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Airspace classifications and requirements
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Meteorology
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Aircraft performance
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Emergency operations
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Crew resource management
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Radio communication procedures
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Human factors
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Aeronautical decision making
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Airport operations
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Maintenance
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Preflight inspections
自分にとって一番苦手だった科目はNational Airspaceという空域に関する科目でした。空港の周りは空域が複雑に絡み合っていて、3次元空域を頭の中に描く必要があります。簡単に言うとウェディングケーキを逆さまにしたような感じをイメージすると良いでしょう。
↑この3つは正直言って自分にはあまり役に立ちませんでした。左の問題集は解答集はついてますが解説がついていないので基礎が分かりません。真ん中のラミネートされたアンチョコみたいなものは全ての分野を網羅した感じですが、単体だと意味を成さないです。右のサプリメント集は実際の試験でも使用されますが、これも単体では意味を成しません。先のテキスト本の図の印刷がピンボケしている気がして読みづらかったので購入しました。印刷品質は結局同等でした。問題を読む際に後ろのページを開けてサプリメントを読むのが面倒なので重宝はしましたが、必要かと言われるとそうでもありません。
受験当日について
PSI社による試験会場は不動産資格などの資格試験を受託している試験センターがアラモアナセンターに隣接するビル内にあります。駐車場はアラモアナセンターの屋上駐車場がふんだんにあるので余裕を持って駐車できます。
試験会場に行くとすでに数人がドアの前で試験受付の順番を待っています。全ての人がドローンの試験を受けに来ているわけではなくて、PSIが試験を代行する不動産資格など、色々な資格の試験を受けに来ていました。それぞれバラバラの試験ですが、時間と会場は同じという感じです。一人ずつID検査などをされるので試験開始時間を過ぎても入れませんが、実際には自分が着席して、PCの開始ボタンを押してから時間がカウントされます。
受付では筆記用具、メモ用紙、計算機、参照図集となぜかクリアシートが渡されます。試験会場には基本的に何も持ちこむことが出来ませんが、50代後半の老眼には参照図集にあるSectional Chartと呼ばれる空域地図に書かれたアリのような大きさの文字を読むのは至難の業なので虫眼鏡が必須。試験要綱のどこにも書いてなかったけど、一応虫眼鏡を持参したら情状酌量で持ち込みが認められました。
実際の試験が開始されると、その問題のほぼ全てが繰り返し解いた過去問と全く異なり(文章・状況等)はっきり言って焦りました。しかし流石に8巡も繰り返し回答していたので基礎知識というかエッセンスを覚えていたので変化球な質問にも回答出来ました。
試験は2時間ですが、自分は30分くらい余りました。最後にこれで良いですね?と言う設問が出るのでボタンをクリックして終了。試験が行われている10畳ほどの部屋を出ます。受付に終わりましたと伝え、最初に渡された図説集、計算機、ペンなどを返却します。すると担当が結果をプリントアウト。それがこれ↓
↓合格証明書です。90%正解で見事合格しました! 間違った問題に対応する内容番号があるので、見直しをする場合はこの番号をテキストの問題番号と照らし合わせて間違った内容をレビューできます。
試験合格後どうするの?
さて喜んで家に帰ったら、再度FTNのサイトにいき、IDとパスワードで入ると、合格状況がリンクされていて反映されています。仮免許が交付されますので、これをホームページでダウンロードするなり、プリントアウトします。
パイロットの条件
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16歳以上であること
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英語の読み書きができ、話せて理解できること
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心身ともに操縦するのに問題ないレベルであること
*有人航空機の場合、身体検査が行われますが、小型ドローンの場合は特に身体検査は必要なく、自己判断になります。 -
FAAテストに合格すること
↑仮免許証
1ヶ月ほどが経ちました・・・郵便受けの中にこんなものが。
開封すると、やった! 本物の免許証です。ライト兄弟の透かし絵と共にCharting the Next Century of Flightの文字が。以上となります。